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透析患者さんの旅行を叶える食事ガイド!外食のコツと安心なお弁当活用法

旅行は心身のリフレッシュに役立ちますが、透析治療中の方は「外食で塩分や水分を摂りすぎてしまわないか」と不安を抱えることもあります。本記事では、旅行先での食事の選び方や、食事準備の負担を軽くする工夫をご紹介します。

この記事でわかること

  • 透析患者さんが旅行中に意識したい、塩分・水分・カリウム・リンのポイント
  • 旅館・ホテル・外食・コンビニなど、旅行先での食事の選び方
  • 宿泊先での事前確認や、食事準備の負担を軽くする工夫
  • 主治医への相談、旅行透析の手配、緊急時の持ち物

透析患者さんが旅行先で食事を楽しむための3つの基本

透析治療を受けながらでも、旅行を楽しむことはできます。ただし、旅行中は外食や旅館の食事が中心になり、家庭での食事よりも塩分・水分・カリウム・リンが多くなりやすいことがあります。まずは、旅行中の食事で確認しておきたい基本を整理しておきましょう。

塩分コントロール

旅行中の外食や旅館の食事は、味付けが濃いことがあります。日本透析医学会のガイドラインでは、1日あたりの食塩摂取量は6g未満が推奨されていますが、尿量・身体活動度・体液量などを考慮して主治医が個別に設定します。まずは主治医に自分に合った摂取量を確認しておきましょう。

塩分を摂りすぎると、喉の渇きから水分摂取が増え、体重増加や血圧上昇、心臓への負担につながることもあります。旅行中は、汁物や漬物、調味料の使い方を少し調整するだけでも、塩分の摂りすぎを抑えやすくなります。

旅行中にできる塩分を控える工夫

  • 汁物は控えめにする:ラーメンやうどんのスープ、お吸い物は飲み干さないようにする。
  • 「かける」より「つける」:醤油やソースは直接かけず、小皿に出して少量をつける。
  • 漬物・佃煮は控える:添えられている漬物や梅干し、佃煮は量を控える。
  • レモンや七味を活用する:味に物足りなさを感じたら、酸味や香辛料でアクセントをつける。
  • 練り物・加工肉に気をつける:かまぼこやハム、ソーセージなど、塩分を含む食材は量を見ながら選ぶ。

カリウム・リンの管理

旅行先では、ご当地の果物や生野菜、加工食品などを食べる機会が増えることがあります。透析患者さんはカリウムやリンを排泄しにくいため、食べる量や組み合わせを見ながら選びましょう。

カリウムは、バナナやメロンなどの果物、生野菜、芋類などに多く含まれます。摂りすぎると高カリウム血症につながることがあるため、旅行先で果物や生野菜を食べる場合は量に気をつけましょう。

リンは、練り物や加工食品などを選ぶときに注意したい栄養素です。特に添加物由来の無機リンは吸収率が高いとされているため、加工食品が続きすぎないようにしましょう。

水分の不足・摂りすぎに気をつける

旅行中は、移動や観光で普段より汗をかき、脱水に注意が必要になることがあります。一方で、食事中の飲み物や汁物、果物、デザートなどから水分を多く摂ってしまうこともあります。

見落としやすいのが、食品に含まれる水分です。飲み物だけでなく、食べ物の水分も含めて考えると、旅行中の水分量を把握しやすくなります。

  • うどん・ラーメンのスープ:水分と塩分が多く含まれるため、飲み干さないようにする。
  • 果物・ゼリー・アイス:固形物に見えても水分を多く含むため、量を意識する。

喉が渇いた場合は一度にたくさん飲まず、目安量を意識しながら少しずつ飲むようにしましょう。氷を口に含んでゆっくり溶かしたり、うがいをして口の中を潤したりする工夫もあります。

旅行先の食事シーン別に見るメニュー選び

宿泊先で食事をする様子

旅行中は、宿泊先での食事、観光地での外食、移動中の軽食など、場面によって食事の内容が変わります。それぞれの場面で塩分・水分・カリウム・リンが多くなりやすいポイントを知っておくと、メニューを選ぶときの参考になります。

宿泊先での食事を楽しむコツ

日本の旅館で提供される会席料理は、お造り、煮物、焼き魚、お吸い物、練り物など、複数の料理が並びます。塩分・水分・カリウム・リンが重なりやすいため、醤油は直接かけずに少量をつける、お漬物やお吸い物は控えめにする、煮物の汁は残すなどの工夫が役に立ちます。

透析患者さんにとって比較的調整しやすい食事形式が、自分で食べる量や内容を決められるバイキングやビュッフェです。加工肉や生野菜は量に気をつけ、茹で野菜や焼き物などを組み合わせて選びましょう。

観光地やレストランでのメニュー選び

旅行先の外食や観光地でのランチでは、汁物の有無、ソースの量、付け合わせの内容に気をつけましょう。

麺類はスープに塩分と水分が多く含まれます。丼ものはご飯にタレやつゆが染み込みやすく、塩分量を調整しにくいことがあります。デミグラスソースやチーズを使った料理も、塩分やリンが多くなりやすいものがあります。

定食のようにご飯・主菜・副菜が分かれているメニューは、食べる量を調整しやすい形式です。焼き物、蒸し物、シンプルなソテーなどは、ソースやタレを控えめにできるか確認してみましょう。

セットの味噌汁、小鉢、漬物は塩分が多くなりやすいため、量を見ながら調整します。全部を食べきろうとせず、旅行全体の食事バランスを考えながら選びましょう。

コンビニやサービスエリアでの軽食

移動中や小腹が空いたときに、コンビニやサービスエリアの軽食を利用することもあります。おにぎりやサンドイッチなどは手軽ですが、商品によっては塩分や食品添加物が多いものもあるため、栄養成分表示の「食塩相当量」を確認しておきましょう。

具材や味付けがシンプルなおにぎり、パックご飯、ゆで卵などは、比較的内容を確認しやすい食品です。お菓子を選ぶ場合は、チョコレートやスナック菓子よりも、シンプルなクッキーや飴などを選ぶとよいでしょう。

糖尿病を合併している方は、糖質の摂りすぎにも注意が必要です。旅行前に主治医や管理栄養士に確認しておきましょう。

旅行中と帰宅後の食事準備を軽くする工夫

旅行中の食事は、普段とまったく同じように整えるのが難しいことがあります。事前確認、当日のメニュー選び、帰宅後の食事準備まで含めて考えておくと、旅行中の食事を組み立てやすくなります。

旅行中のすべての食事を完璧に管理しようとすると、かえって疲れてしまうこともあります。楽しめるところは楽しみながら、無理のない範囲で調整していきましょう。

宿泊先や外食先で事前に確認しておきたいこと

旅館やホテル、レストランでは、内容によっては食事の一部を調整してもらえる場合があります。予約時や宿泊前に確認しておくと、当日の食事を選ぶときの参考になります。

たとえば、生野菜を減らせるか、果物の内容を変更できるか、汁物を控えめにできるか、調味料を別添えにできるかなどを相談しておくとよいでしょう。

すべての施設で対応できるわけではありませんが、事前に確認しておくだけでも、旅行中の食事に対する不安を減らしやすくなります。

調整が難しい場合は、食事の組み合わせを工夫する

旅行中は、毎食を細かく調整するのが難しいこともあります。そのようなときは、すべてを一度に整えようとせず、食事ごとにメリハリをつけて考えると負担が軽くなります。

たとえば、昼食に観光先で味付けの濃い料理や丼ものを食べた場合は、夕食で汁物や漬物を控えめにし、ご飯と焼き物・蒸し物などを中心に選ぶと、塩分や水分の摂りすぎを抑えやすくなります。

旅行中は外食が続きやすいため、「昼に楽しんだ分、夕食は控えめにする」「翌朝はご飯を中心にして味の濃いおかずを控える」など、前後の食事で調整していきましょう。

帰宅後の食事準備も考えておく

旅行中だけでなく、帰宅後の食事準備も考えておきましょう。移動や外出の疲れで、帰宅後は食事の用意が負担になることがあります。

旅行中や帰宅後の食事準備が負担に感じる場合は、栄養成分がわかる食事を事前に用意しておくと、帰宅後の食事を考えやすくなります。

旅行後の食事準備を軽くしたい方へ

帰宅後の食事を細かく考えるのが負担に感じるときは、栄養成分がわかる冷凍透析弁当を用意しておくと、食事の準備を進めやすくなります。

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事前の準備と主治医への相談

医師に相談している様子

旅行を計画するときは、食事だけでなく、透析の予定や体調管理についても事前に確認しておきましょう。

計画段階での主治医への相談と旅行透析の手配

旅行に行きたいと考えたら、まず主治医へ相談し、旅行してよいか判断してもらいましょう。また、2泊3日以上の旅行になる場合、滞在先での「旅行透析(臨時透析)」の手配が必要になる場合があります。紹介状の作成などの事務手続きが発生するため、旅行の1〜2ヶ月前には手配を開始するようにしてください。

緊急時持ち物リストと移動中の体調管理

旅行中は環境の変化により、予期せぬ体調不良を起こすこともあります。以下のアイテムは荷物として持ち歩くようにすると、必要なときに確認しやすくなります。

旅行時の必須持ち物チェックリスト

  • おくすり手帳(最新のもの)
  • 普段服用している薬(日数分+予備を数日分)
  • 健康保険証および特定疾病療養受療証
  • 身体障害者手帳
  • かかりつけ医(現在通院している透析施設)の緊急連絡先と紹介状のコピー

これらをひとつのポーチにまとめておけば、緊急時でも周囲のご家族や医療スタッフに情報を伝えやすくなります。また、長時間の移動では肺血栓塞栓症(エコノミークラス症候群)の原因となる深部静脈血栓症のリスクも高まるため、定期的に立ち上がってストレッチをするなど、余裕を持ったスケジュールを心がけましょう。

まとめ

旅行中の食事は、事前確認と当日のメニュー選びで調整しやすくなります。宿泊先や外食先で調整できることを確認し、塩分・水分・カリウム・リンの摂り方を意識しながら、無理のない範囲で旅行を楽しみましょう。

旅行前には、食事内容だけでなく透析の予定や体調管理についても確認しておきましょう。

旅行中や帰宅後の食事準備が負担に感じる場合は、栄養成分がわかる食事を事前に用意しておくと、帰宅後の負担を減らしやすくなります。

メディクック宅配弁当の透析弁当については、以下のページで詳しく紹介しています。

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本記事で紹介している内容は、食事管理の目安としてご覧ください。ご自身に合った内容は、主治医や管理栄養士にご相談ください。

記事作成:メディクック宅配弁当運営チーム

参照・引用元一覧

  1. 一般社団法人 全国腎臓病協議会「旅行について」
  2. 一般社団法人 全国腎臓病協議会「水分・塩分の摂取について」
  3. キッセイ薬品工業株式会社「透析患者さんのための国内・海外旅行計画チェックリスト」
  4. キッセイ薬品工業株式会社「これだけは知っておきたい食事管理のポイント」