減塩を示している栄養士のイラスト

透析と塩分|減塩のコツと水分管理を楽にする食事の工夫【管理栄養士監修】

「いつも口が渇いて水を飲み過ぎてしまう」、「透析前の体重増加が辛い」……

そのお悩み、もしかして塩分の摂り過ぎが原因かも。

今回は、なぜ減塩が必要なのか?という基礎知識から、おいしさを諦めない食事の工夫までを解説。

かんたんな減塩術を身につけ、快適な透析ライフを目指しましょう。

1.知っておきたい、塩分の基本

よく「塩分」と呼ばれるものの正体は「塩化ナトリウム」、食塩のことをいいます。

この主成分であるナトリウムは、体内の水分やミネラルのバランスを保ち、血圧の調節にも働くとても重要な成分です。

通常の食生活では不足することはほとんどなく、むしろ、漬物や汁物を好む日本人や、味の濃い外食などがさかんな現代では、過剰摂取による生活習慣病の増加が問題視されています。

塩分の摂り過ぎが高血圧の原因になることは、よく知られていますね。

高血圧になると、頭痛やイライラ、吐き気などの体調不良が現れやすくなります。

さらに、慢性的な高血圧は、動脈硬化や心臓病、脳卒中などのリスクを高めます。

成人では、生きるために最低限必要な食塩量は約1.5g/日であるのに対し、

日本人が食事から摂取する食塩量は平均で約9~10g/日です。

高血圧の予防の観点から、健康な人でも塩分の摂取量は6.0g/日未満を目標とすることが推奨されています。

2.水分管理が楽になる!塩分制限の重要性

透析生活では、塩分の摂り過ぎはどのような影響があるでしょうか?

血液透析の患者様には高血圧の合併が多いといわれています。

腎機能の低下により、体内の余分な塩分と水分の排泄ができず、貯まりやすいからです。

また、塩分を多く摂ると、のどが渇き、水分の摂取量も多くなりがちです。

コップに入った水を思い浮かべている男性のイラスト

水分の摂り過ぎにより、むくみや高血圧の症状が現れ、心不全、肺水腫などにつながります。

さらに、体内の水分が多く溜まっていれば、透析で取り除かなければならない水分量が多くなるため、透析の時間が長引いたり、透析中に体調を崩しやすくなったりします。

水分管理を楽にするためにも、適切な減塩習慣を身につけておきましょう。

3.塩分摂取量の基準値と食品中の塩分の目安

透析の食事療法基準では、塩分の摂取量は、食塩相当量で一日当たり6g未満とされています。

透析の食事療法基準

塩分の摂取量 一日当たり6g未満

左側に調味料が並び、右側で料理をしている女性のイラスト

食塩相当量とは、食品中のナトリウムの量を食塩に換算すると何gになるか、というものです。

例えば、醤油 大さじ1杯=約18g当たりの食塩相当量は、濃口醤油で約2.8g、減塩醤油なら約1.5g ほどです。

ごはんに濃口醤油を大さじ1杯・18gかけて食べたとしたら、食塩を2.8g摂ったのと同じ、ということです。

塩分管理のために、主な調味料や料理に含まれる食塩相当量の目安を知っておくと便利です。

<調味料 大さじ1杯当たりの重量……食塩相当量>

調味料 1杯の量 食塩相当量
みそ 17g 2.1g
めんつゆ 17g 1.7g
マヨネーズ 14g 0.3g
味ぽん 18g 1.4g
中濃ソース 17g 1.0g
ウスターソース 19g 2.2g
ケチャップ 18g 0.6g
穀物酢 15g 0g
みりん 18g 0g

<料理 1食当たりの重量……食塩相当量>

料理 1食の量 食塩相当量
ぎょうざ 120g(1個約20~25g×5個) 1.4g
コロッケ 60g(1個) 0.4g
いんげんのごま和え 50g(小鉢1杯) 0.6g
みそ汁 180g(1杯) 1.2g
カレー 180g(1人前) 2.7g
肉じゃが 120g(1人前) 1.4g
麻婆豆腐 120g(1人前) 1.2g

4.おいしさを我慢しない、減塩のアイディア

塩分は控えた方がいいと知りつつも、うす味の食事はおいしくない…そう感じる方も多いと思います。

しかし、調理や食べ方の工夫で、塩分を抑えながらおいしい食事を楽しむことができます。

調理の工夫

  • だしなどのうま味、スパイスやハーブの辛味や香り、柑橘類や酢の酸味を活かす
    -塩味以外の味や刺激を利用すると、うす味でも満足感のある食事に。
    ねぎ、しそ、しょうが、にんにくなどの香味野菜も積極的に活用しましょう。
    醤油は少量をだし汁や酢、みりんなどと合わせるのもおすすめです。
  • めん類や汁物は具沢山にする
    -めん類や汁物は、野菜や肉、魚などをたっぷり入れて、具材が持つあじわいを楽しみましょう。
    具材が多い分、汁の摂取量を抑えられます。
  • メリハリのある味付け
    -味付けにメリハリをつけると、飽きずに食べることができます。
    1食の中で、甘・酸・塩 とバリエーションをつけたおかずにする、
    主菜はしっかり味付けて副菜はうす味にする、など、少し気にしてみると良いでしょう。
具だくさんの豚汁から湯気が立ちのぼるイラスト

食べ方の工夫

  • 調味料を使いすぎない
    -醤油、ソース、ドレッシングなどの調味料は量に気をつけましょう。
    「かける」より「つける」ほうが摂取量を抑えられます。
  • 惣菜や外食は塩分表示を参考に、1日のトータルで考える
    -最近では、塩分の表示がされている商品やお店も増えています。
    表示を見る習慣をつけ、「ランチは外食で濃い味だったから、夕食は控えめの味付けで料理をしよう」
    というふうに、1日の摂取量で調節しましょう。

5.低塩分なのに美味しいと評判!メディクック宅配弁当

食塩相当量が1食当たり2.2g以下のメディクック宅配弁当は、低塩分なのに美味しい!と評判。

バラエティに富んだ味付けにこだわり、調味料はしっかりと計算・計量して調理しています。

透析で気になる成分、エネルギー・たんぱく質・水分・カリウム・リン も、食事療法基準に沿った栄養価に調整されているので、安心して気軽にお召し上がりいただけます。

自宅に届いたら、冷凍庫にストック。

食べたいときに電子レンジで温めるだけ。

味付けの参考にもぴったり、減塩生活を助ける冷凍弁当を、ぜひ一度お試しください。

メディクック宅配弁当 透析弁当のご案内バナー

まとめ

つい摂り過ぎてしまう塩分ですが、健康に元気に過ごすためには、減塩習慣が肝心です。

ちょっとした調理や食べ方の工夫で、塩分ひかえめでもおいしく、満足感ある食事を楽しむことができます。

塩分管理は水分管理、そして体調管理にもつながります。

上手に減塩して、快適な透析生活を過ごしましょう。

参考文献

  1. 日本人の食事摂取基準
  2. 厚生労働省 令和5年 国民健康栄養調査結果の概要
  3. 日本透析医学会『慢性透析患者の食事療法基準(2014)』
  4. 文部科学省 食品成分データベース